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産業廃棄物処理業の許可制度の解説
産業廃棄物の処理を委託する事業者向けに、許可の基本を整理しました。条文・資料は 2026年10月16日 に確認しています。個別の判断は、許可自治体の窓口や専門家にご確認ください。
1. 収集運搬業と処分業の違い
産業廃棄物の処理業の許可には、収集運搬業と処分業の 2 種類があり、別々の許可です。
| 収集運搬業 | 処分業 | |
|---|---|---|
| 業の内容 | 産業廃棄物の収集・運搬を業として行う | 産業廃棄物の処分(中間処理・最終処分)を業として行う |
| 許可する者 | 業を行おうとする区域(運搬のみの場合は積卸しを行う区域)を管轄する都道府県知事 | 業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事 |
| 根拠 | 廃棄物処理法第14条第1項 | 同法第14条第6項 |
収集運搬業の許可だけでは処分はできず、処分業の許可だけでは他人の廃棄物の運搬を業として行えません。また、許可を受けた者以外は、産業廃棄物の収集運搬・処分を受託してはならないとされています(同法第14条第15項)。排出事業者が処理を他人に委託する場合は、運搬は収集運搬業者などに、処分は処分業者などに委託しなければなりません(同法第12条第5項)。
処分業は、名簿や許可番号では「中間処分(中間処理)」と「最終処分」に分けて表されます。法律上、最終処分は埋立処分・海洋投入処分・再生をいい、中間処理はその途中の段階で行う処分をいいます(同法第12条第5項)。名簿には、中間処理の方法として破砕・焼却・脱水・中和などが記載されています。
2. 特別管理産業廃棄物の許可
産業廃棄物のうち、爆発性・毒性・感染性など人の健康や生活環境に被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるものは「特別管理産業廃棄物」です(同法第2条第5項)。特別管理産業廃棄物の収集運搬・処分には、通常の産業廃棄物とは別に、特別管理産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可が必要です(同法第14条の4第1項・第6項)。
当サイトでは、名簿の記載をもとに「廃油(引火性)」「廃酸(腐食性)」「廃アルカリ(腐食性)」「感染性産業廃棄物」「PCB 関係」「廃水銀等」「廃石綿等」「その他の特定有害産業廃棄物」に整理しています。
3. どこの許可が必要か(許可の区域)
- 収集運搬業: 運搬だけを行う場合は「積卸しを行う区域」を管轄する都道府県知事の許可です(同法第14条第1項)。積み込む場所と降ろす場所が別の都道府県なら、両方の許可が必要です。
- 処分業: 処分を行う区域(処分施設のある区域)を管轄する都道府県知事の許可です(同法第14条第6項)。
- 政令市の市長が許可する場合: 都道府県知事の権限の一部は、政令で定める市の長が行うこととされています(同法第24条の2)。愛知県の案内では、名古屋市・豊橋市・岡崎市・一宮市・豊田市の区域の許可は各市長に移譲されていると説明されています。
- 収集運搬業の許可の合理化(平成23年4月から): 一つの政令市の区域を越えて(積替え保管を除く)収集運搬業を行う者の許可は、都道府県の事務になりました(埼玉県の案内)。一方、政令市の区域内で積替え又は保管を含む業を行う場合は、従前のとおりその市長の許可が必要とされています(岡山市の案内)。
当サイトの松山市・豊田市の名簿に収集運搬業者が掲載されているのは、主にこの「市内で積替え保管を行う」許可などによるものです。
4. 許可の期限・更新・優良認定
- 許可は、5 年を下らない政令で定める期間ごとに更新を受けなければ、期間の経過によって効力を失います(同法第14条第2項・第7項)。通常は 5 年で、優良産廃処理業者として認定された場合は 7 年です(北九州市の案内)。
- 更新の申請があった場合に、期限までにその申請への処分がされないときは、従前の許可は期限の後も処分がされるまでの間は効力を有します(同法第14条第3項・第8項、第14条の4第3項・第8項)。愛知県も、期限が切れていても更新申請が受け付けられ審査中の間は許可は有効と案内しています。
- そのため、名簿上の期限を過ぎていることだけでは「許可がない」とは言えず、反対に、名簿上の期限内であることだけでは、名簿の作成後の取消・廃止などがないとは言えません。
5. 許可番号の読み方
産業廃棄物処理業の許可番号は 11 桁で、都道府県市番号(1〜3 桁目)+業の種類(4 桁目)+都道府県市が自由に使える番号(5 桁目)+固有番号(6〜11 桁目)です。固有番号は事業者ごとに全国で統一された番号で、最初に業の許可を受けたときに付けられ、変更許可・更新許可でも変わりません(環境省「許可番号等取扱要領」令和3年 環循規発第2101291号)。当サイトでは、同じ固有番号の許可を同じ事業者としてまとめています。当サイトでは、同じ固有番号の許可を同じ事業者としてまとめています。
| 番号 | 業の種類 |
|---|---|
| 0 | 産業廃棄物収集運搬業(積替えを含まない) |
| 1 | 産業廃棄物収集運搬業(積替えを含む) |
| 2 | 産業廃棄物処分業(中間処分のみ) |
| 3 | 産業廃棄物処分業(最終処分のみ) |
| 4 | 産業廃棄物処分業(中間処分・最終処分) |
| 5 | 特別管理産業廃棄物収集運搬業(積替えを含まない) |
| 6 | 特別管理産業廃棄物収集運搬業(積替えを含む) |
| 7 | 特別管理産業廃棄物処分業(中間処分のみ) |
| 8 | 特別管理産業廃棄物処分業(最終処分のみ) |
| 9 | 特別管理産業廃棄物処分業(中間処分・最終処分) |
例: 「021-0-0-147316」は、自治体番号 021(岐阜県)・業の種類 0(産業廃棄物収集運搬業・積替えを含まない)・固有番号 147316。平成12年の要領(衛環21号)では、許可番号は 10 桁(都道府県・政令市の番号が 2 桁)と 11 桁(同 3 桁)で構成するとされていました。10 桁の番号では 3 桁目が業の種類、下 6 桁が固有番号です。当サイトの松山市・豊田市の名簿には 10 桁の番号が含まれるため、先頭に 0 を付けた 11 桁で表示しています(業の種類と固有番号の位置は変わりません)。
6. 委託先を選ぶときの確認
- 委託する廃棄物の種類が、許可の品目に含まれているか(石綿含有産業廃棄物・水銀使用製品産業廃棄物は、名簿でも別に記載されることがあります)
- 運搬なら積み込み・積み降ろしの両方の区域、処分なら処分施設の区域の許可があるか
- 許可の期限と条件(許可には生活環境の保全上必要な条件が付くことがあります。同法第14条第11項)
- 処分の方法と施設が、委託したい処理に合っているか
確認には、委託先から受け取る許可証の写しと、許可自治体の公表情報を使ってください。全国の許可情報は、環境省の検索システムを移転した産廃情報ネット(公益財団法人 産業廃棄物処理事業振興財団)の許可情報検索で調べられます。
7. 当サイトの表示の見方
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 名簿上の期限内 | 名簿に書かれた許可期限が、判定日(サイトの更新日)以降。現在も有効であることの証明ではありません |
| 名簿上の期限を経過 | 名簿に書かれた許可期限が判定日より前。更新済み・更新申請中の場合もあり、状況は未確認 |
| 期限欄に注記・要確認 | 名簿の期限欄に「更新審査中」「更新申請受付中」などと書かれている、または名簿の期限が許可の有効期間(通常 5 年・優良認定で 7 年)より長く誤記の可能性がある |
| 期限の記載なし | 名簿に許可期限の欄がない(宮崎市の名簿) |
| ○ / ◐ / — | 品目の記載あり / 記載あり(限定・条件つき。名簿の備考を参照) / 名簿に記載なし(「扱えない」とは限りません) |